2014年12月28日日曜日

ATTU / We Are Ordinary People



ATTUはUK出身の4人組みバンドです。UKのBEATNIKからリリースされた本作は、バンド感のあるリードシングル「We Are Ordinary People」より、カップリングの「Hibernate」や「Digital」「Don't Sleep」の方が好きです。特に「Don't Sleep」は絶妙の甘さと、曇り空のUKっぽい伝統の ダンス・ミュージック。

2014年5月17日土曜日

otonaru vol.3

こちらのイベントは予約枚数に達したため、予約終了といたします。
キャンセルが出た際は別途お知らせいたします。よろしくお願いいたします。


tenonaruでotonaruを開催します!

otonaruでは毎回違ったゲストの方に、あるテーマに沿って選曲をして頂きます。それらの曲について実際の音源を聴きながら、ゲストの方にその曲についての解説をして頂く企画です。ライブ・DJイベントとは一線を画した企画です。音楽をより深く楽しく知るためのきっかけになればいいなと思っています。

tenonaru1周年にしてotonaru3回目のゲストは、Analogfishとして活動15周年を迎える下岡晃さんをお招きします!新しい音楽との出会いが、きっとあるはずです。

tenonaruは店舗が非常に狭いため予約制とさせて頂きますこちらまでメールにてお申し込みください。
※当日キャンセルはご遠慮ください。
※ライブは予定していませんので、ご留意ください。

otonaru vol.3
2014.6.28(土) 19:30 - 21:00
1,000円(別途300円ワンドリンク)
at tenonaru

guest
下岡晃(Analogfish)

2014年3月15日土曜日

Ebow


EbowはドイツのDiskoBに所属するアーティストで、2013年11月にセルフタイトル「Ebow」を1stアルバムとしてリリースしています。

エレクトリック×ヒップホップを軸としているからか、M.I.A.との比較がよく話題になるようです。確かに1年くらい前にリリースされたこちらのミックステープでは、バイレや辺境ビートの匂いもあり、M.I.A.と比べられるのも分かる気がします。

「Ebow」についてはバイレ&辺境色は薄れ、よりポップで踊りやすい楽曲が揃っています。英語で歌っておらず(ドイツ語?)ポップでイナタい感じが好きです。例えるならYelleTeki Latexみたいな感じ(こっちはフランス語ですね)。
とはいえ他のアーティストに例えるのは全然好きではないので、こちら(iTunesです)から試聴してみてください。辺境から王道に寄ってきているのが感じられると思います。フリーダウンロードもできます。

ところで王道といえば、最近は王道のR&Bを聴いています。ビヨンセとか。2013年はインディ界隈にもR&Bの風が吹いた年でしたが、2014年は去年以上に王道っぽい楽曲が流れることになるのでしょうか。インディ感をうまいこと残しつつ、メジャー感のある楽曲が流れれば、面白い2014年になりそうな予感がします。

2014年2月24日月曜日

otonaru vol.2

tenonaruでotonaruを開催します!

otonaruでは毎回違ったゲストの方に、あるテーマに沿って選曲をして頂きます。それらの曲について実際の音源を聴きながら、ゲストの方にその曲についての解説をして頂く企画です。いわゆるDJイベントとは一線を画した企画です。音楽をより深く楽しく知るためのきっかけになればいいなと思っています。

2回目のゲストはwizzjones(as Hiroki Asami)さんです!ものすごい沢山の音楽を知っている方なので、どんな音楽を紹介してくれるのかワクワクしています。
「地に足が着かない10枚」がテーマです。ぜひ遊びにきてみてください。
新しい音楽との出会いが、きっとあるはずです。


tenonaruは店舗が非常に狭いため予約制とさせて頂きます。こちらまでメールにてお申し込みください。
※当日キャンセルはご遠慮ください。


otonaru vol.2
2014.4.5(土) 19:30 - 21:00
500円(別途200円〜300円のワンドリンク)
at tenonaru
tenonaru@gmail.com

guest 
wizzjones(as Hiroki Asami)

2014年2月23日日曜日

Friends Again(フレンズ・アゲイン)



Friends Againはグラスゴーで80'前半に結成された4人組のバンドです。ネオアコ/ニューウェーブ/ポップの文脈で語られることが多い彼らは、84年にリリースした「Trapped And Unwrapped」が名盤です…というか、アルバムとしてのリリースはこれしかないはず。Flipper's GuiterのFriends Againという曲は、このバンドから取られたものと言われています。

ネオアコ/ポップ路線のイメージが強い彼らですが、最初からネオアコ路線だったかというと、ちょっと違うかもしれません。81年のデモ音源(彼らのデビューは82年)ではネオアコ純血というより、ロカビリーやカントリーの匂いを感じられる曲も聴くことができます。Vo.のChris Grantの前身バンドであるThe Craniumsがガレージ・パンク・バンドだったせいもあるのかもしれません。

Trapped And Unwrappedの話を少し。81年のデモ音源に入っている「Lucky Star」はその後1stシングル「Honey at the core」に収録され、更に再録音の後Trapped〜にも収録されます。再録バージョンはとてもポップで、これぞまさにエバーグリーン。今こそ聴くべきタイミングと思ってしまいます。その他の収録曲もポップで青くて、彼ら唯一のアルバムは確かに名盤だと唸らされます。

85年には解散し、The BathersとLove And Moneyという2つのバンドに分かれて活動を開始します。これらのバンドは本国ではFriends Againより評価されたようで、Love And Moneyは時代の影響もありつつAOR路線にシフトしています。というか、Friends Again時代の85年デモ(解散したせいでお蔵入り)も既にAORの匂いがありますね。解散間際でAORをリリースと聞くと、チェッカーズを思い出してしまいます。Friends Againとは関係ないですけどね。

Trapped〜は間違いなく名盤です。とはいえ、決して本国でもセールスが良くなかったこの作品を後々に語り継げる基盤を作った、当時のネオアコブームというのは本当にすごいものです。

2014年2月11日火曜日

CEO


Tough AllianceのメンバーであったEric BerglundのソロプロジェクトであるCEOが、2014年2月上旬に新作WONDERLANDをリリースしました。CEO名義でのリリースは2010年のWhite Magic以来、2作目です。

Tough Allianceはスウェーデンで結成されたポップ・ユニットで、既に解散しています。そしてTough Alliance活動後のソロプロジェクトがCEOです。Tough Alliance時代からSincerely Yoursというレーベル運営もしていて、jjやMemory TapesなどもSincerely Yoursからリリースしています。そういえばjjはチルウェイブ具合が絶妙でずっと好きです。2013年6月にリリースされたFagelsangenという曲は、チルウェイブから離れて、なぜかCEOばりのポップな仕上がり。フリーで聴けますので聴いてみてください。こちらはSecretly Canadianからのリリースです。

ちなみにCEOの1st「White Magic」はSincerely YoursとModularからリリースされています。Modularの2010年といえば、Klaxonsが3年ぶりに新譜を出し、DELPHICがCounterpointでブイブイ言わせていた年です。KlaxonsもDELPHICも今聴くと懐かしさと若干の古さを感じますが、CEOは今聴いても古くない。洗練されたポップは時代を超えるという好例かもしれないですね。そして2010年のスウェーデンといえば、Museum Of Bellas ArtesのWho Do You Loveがリリースされた年でもあります。この名カバーも時代を超えた感があります。スウェーデンの音楽は日本人には馴染みやすいのかもしれないですね。

CEOの今作「WONDERLAND」もSincerely YoursとModularからのリリースです。日本ではP-VINEとTugboatがプロモーションを手がけるようです。いずれのレーベルもインディ界の雄!というレーベルなので、否が応でも期待が高まります。リード・トラックであるWHOREHOUSEも待ってました!って感じ。センチメンタルでロマンチックなのにポップでもあります。
ところでWONDERLANDってタイプしてて、何度もWONDERKINDとミスタイプしました。WONDRKINDはインディ界隈の音楽を紹介していて、更新は不定期ながらとても面白いサイトです。

2014年2月2日日曜日

ELMER FOOD BEAT(エルマー・フード・ビート)



DANIELAの一発屋!…って書いちゃうとそれで終わってしまうので、もう少しお付き合いを。
ELMER FOOD BEATは1986年にデビューした、ネオアコ+ロカビリー+おバカパフォーマンスなフランスのバンドです。88年のデビューEP(12インチ)に収録されてた「DANIELA」がヒットし、90年にはポリドールからも7インチでリリースされています。冒頭の画像がその7インチのジャケットで、この写真が一番有名かと思います。

その後90年代前半を中心に「Le Plastique C'est fantastique」やLP「30cm」などいくつか作品をリリースし各国ツアーも精力的にこなすものの、93年に活動を休止します。97年になぜかライブ盤(93年録音)を思い出したかのようにリリースしますが、その後は目立った活動がありませんでした。
このまま消えるのか…と思いきや、突如2006年にカムバック。いくつかのフェスで演奏したようです。その後、2012年に「25cm」を、そして2013年には「Les Rois Du Bord De Mer」をリリースしています。Les Rois Du Bord De Merに関してはもはやネオアコでもロカビリーでもなく普通のギターロックでした。ここで試聴できます。

やっぱりDANIELAの一発屋!という結論がいいかも。とはいえ、30cmから25cmに5cm縮まった理由は知りたいです。そもそも「cm」は「センチメートル」のことでいいのだろうか。
一発屋でもいいじゃない。DANIELAはとてもかっこいいので、聴いてみてください。
tenonaruでも7インチを取り扱っています。

2014年1月25日土曜日

Marius Cultier(マリウ・クルティエ)



Marius Cultierはフランス海外県マルティニークで1942年に産まれたキーボーディストです。アマチュアながらミュージシャンであった父のもと、幼くして楽器に触れるチャンスがあったマリウは、8歳の頃には8つもの楽器を弾くことができたと言われています。そして14歳で両親を亡くすと、彼の興味は本格的に音楽に注がれていきます。
1956年頃、彼は友人の影響でジャズに触れる機会を得ます。その当時はジャズだけでなく、サルサやマンボなども貪欲に聴いていたようです。この体験が彼の音楽の特徴であるジャズとフレンチ・カリビアンを融合させることの原体験となっているようです。
ちなみにマリウは、1963年にプエルトリコで開催された国際ピアノコンテストで、アマチュアながらプロを差し置いて優勝しています。さすが。

1966年、マリウはマルティニークからカナダに居住を移します。そして69年には1stアルバム「marius de la martinique」をリリースします。Coco Boogalooという曲が有名で、7インチでもリリースされています。1stにして既に、彼の特徴であるジャズの黒さ(ファンクの黒さもあるように感じますが)と洗練されたカリビアンテイストの融合がはかられているように思えます。やはりエレピで演奏しているのがいい。暖かみと品の良さを感じます。

70年にはセルフタイトルである「marius cultier」をリリースします。Zoukがよく知られています。そして70年には「a la place des arts」もリリースしています。こちらは名曲SunnyのカバーだけでなくCuando, Cuandoあたりも有名です。ちなみにこの作品はクボタタケシさんもとあるディスクガイドで勧めているので、DJカルチャーに触れている方々には馴染み深い作品かもしれないですね。
そして75年には、一般的に彼の最高傑作と言われている「ouelele souskai」がリリースされます。とはいえ、どれか1枚選べと言われたら個人的には「a la place des arts」をやっぱり選びます。

ちなみにマリウは85年に若くしてその生涯を閉じます。83年に1枚LPを出していますが、彼の黄金期は70年〜75年と言っていいでしょう。レコードはどれもわりと高いし見つかりにくいですが、何枚かはCDやiTunesでも再発されています。興味があったら探してみてください。品がよくて優しく踊れて艶っぽい音楽のトリコになること請け合いですよ。

2014年1月15日水曜日

ファンカラティーナって響きがいーな



ファンカラティーナはイギリスで80年代に生まれた、ファンクとラテンを融合した音楽といわれています。みんな大好きHaircut 100とかCulture Club(あくまで初期)をはじめ、Modern RomanceCaptain Sensibleなど様々なアーティストがファンカラティーナな名曲を残しています。書籍でも振り返ることができて、2011年に発刊された80's ROMANCEというディスクガイドが面白いです。モッズ・ニューウェーブとサマー・オブ・ラブの間に挟まれた80年代の音楽。ファンカラティーナに限らず、この時代の音楽はポップで大好きです。

で、今回ファンカラティーナについて書いたのは「しあわせになろうよ / 嫁入りランドとプロポーズ」という曲に触れたことがきっかけでした。2013年リリースでフリーダウンロードもできますのでぜひ聴いてみてください。
嫁入りランドと、オノマトペ大臣+THAMESBEAT(!)の「プロポーズ」との共作で、ホーン全開の素晴らしいトラックと共に昨今わりと珍しい男女でのラップが聴けます。その歌詞(リリック?ヴァース?)に「ラジオから聞こえる ファンカラティーナ/ズレた口笛が あなたらしーな」ってところがあって、その歌詞(リリックなの?ヴァースなの?)を口ずさむたびにウキウキしてしまいます。
そう、誤解を恐れず書けば、ファンカラティーナという言葉には、ひとをウキウキさせるチカラがあります。そういう言葉は多かれ少なかれ誰しもが持っている気がするし、性格も出て面白そう。いろんなひとに聞いてまわりたいですね。

嫁入りランドはジオラマブックス発の自主制作漫画雑誌「ユースカ」2号で、スカートとみゆとと(嫁入りランド) feat. mochilonという形で音楽を担当しているようです。他にもokadada feat. 鴨田潤(イルリメ)も参加しているようで、どんな音楽なのか楽しみです。ジオラマブックスは2013年にユースカのリリースイベントを数々のバンド・アーティストと共に開催するなど、漫画にとどまらず面白い活動をしている漫画レーベルだと思います。余談ながらスカートもすごくいいです。邦楽好きで未聴の方はぜひ聴いてみてください。

そして完全に蛇足ですが、2013年はBlood OrangeなどなどR&Bがインディ界隈を賑わせました。2014年はパンクの波が来ると密かに目論んでいます。古いパンクからちゃんと聴きたい。ところで最近Maximum Joyが好きです。ファンカラティーナの要素が皆無ってわけでもない。ざっくりしてるな、ファンカラティーナ。

2014年1月5日日曜日

BOB AZZAM(ボブ・アザム)



BOB AZZAM(ボブ・アザム)は1925年にエジプトのカイロで生まれました。ちなみに亡くなったのは2004年なので、つい最近といえば最近までご存命だったのですね。
1950年代後半から60年代にかけてのフランスでの活動が彼の黄金期と考えられていて、Mustapha(ムスタファ)という曲が世間一般では最も良く知られています。ムスタファはボブ・アザムの曲ではなく当時の流行歌であったようで、様々なアーティストからカバーされています。日本でも1960年に坂本九が「悲しき六十歳」としてカバーしており、作曲欄にはボブ・アザムの名前があります。ちなみに70年代後半にQueenが同名の曲をリリースしていますが、これはカバーではなく別の曲です。閑話休題。
60年代はムスタファなどいわゆるワールド系の楽曲が多い彼ですが、60年代後半から70年代にかけてポップな曲が増えてきます。例えば67年にはMas Que NadaやCan't Take My Eyes Off youなど有名曲をカバーしています。また、同時期にはオリジナル曲のタイトルに英語が使われるようになり、曲調もよりポップなものに変化していきます。あ、Can't〜のカバーはワールドミュージックとポップスを同時に消化しようとした結果、気持ち悪さと気持ち良さが絶妙に混じったカバーなので、機会があればぜひ聴いてみてください。
そんな中、1971年にリリースされたLPがGarden Of Loveです。ジャケットが2種類あり、上に載せた方がファースト版と言われています。もうひとつは裸の女の人が座っているジャケットです。Can't Take〜では消化しきれなかったワールドミュージックとポップスとの融合が、このLPでは見事に実現しています。特にLet's Celebrateという曲は数多くのトラックメーカーからも愛されており、これこれなど、沢山のサンプリングソースになっています。もちろんワタクシも5本の指に入るほどに大好きです。
実はLet's Celebrateは7インチもリリースされていて愛聴していたのですが、ひょんなことからその7インチが割れるという不運に見舞われました(これ、サラッと書いたけど2013年の個人的な重大ニュースのひとつです)。
そんなに簡単に見つかるレコードでもないし、運命だと思って諦めよう…でも諦めきれない!などと悶々としていたとき、Garden Of LoveのLPを入手する機会がありました。家宝にします。もう割らない。