2014年2月23日日曜日

Friends Again(フレンズ・アゲイン)



Friends Againはグラスゴーで80'前半に結成された4人組のバンドです。ネオアコ/ニューウェーブ/ポップの文脈で語られることが多い彼らは、84年にリリースした「Trapped And Unwrapped」が名盤です…というか、アルバムとしてのリリースはこれしかないはず。Flipper's GuiterのFriends Againという曲は、このバンドから取られたものと言われています。

ネオアコ/ポップ路線のイメージが強い彼らですが、最初からネオアコ路線だったかというと、ちょっと違うかもしれません。81年のデモ音源(彼らのデビューは82年)ではネオアコ純血というより、ロカビリーやカントリーの匂いを感じられる曲も聴くことができます。Vo.のChris Grantの前身バンドであるThe Craniumsがガレージ・パンク・バンドだったせいもあるのかもしれません。

Trapped And Unwrappedの話を少し。81年のデモ音源に入っている「Lucky Star」はその後1stシングル「Honey at the core」に収録され、更に再録音の後Trapped〜にも収録されます。再録バージョンはとてもポップで、これぞまさにエバーグリーン。今こそ聴くべきタイミングと思ってしまいます。その他の収録曲もポップで青くて、彼ら唯一のアルバムは確かに名盤だと唸らされます。

85年には解散し、The BathersとLove And Moneyという2つのバンドに分かれて活動を開始します。これらのバンドは本国ではFriends Againより評価されたようで、Love And Moneyは時代の影響もありつつAOR路線にシフトしています。というか、Friends Again時代の85年デモ(解散したせいでお蔵入り)も既にAORの匂いがありますね。解散間際でAORをリリースと聞くと、チェッカーズを思い出してしまいます。Friends Againとは関係ないですけどね。

Trapped〜は間違いなく名盤です。とはいえ、決して本国でもセールスが良くなかったこの作品を後々に語り継げる基盤を作った、当時のネオアコブームというのは本当にすごいものです。

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